2011/06/20

【Japan】佐島の甘鯛と「郡上踊り in 青山」の鮎塩焼き


 先週「ためしてガッテン」で鯛のおいしい食べ方をやっていたのに触発されて、旬ではありませんが真鯛(関東の真鯛の旬は10月~5月)を求めて三浦半島の佐島へ行って来ました。

  いつもの魚屋さんをウロウロしていると、甘鯛がおいしそう。甘鯛も10月~3月が旬ですが、干物用に3匹購入。茹でたての蛸が並んでおり、小ぶりのものを購入。


 真鯛がなかなか見つからなかったので、聞いてみたら生け簀に1匹のみ50㎝ぐらいのギリギリのサイズのものがいました。というのも鯛はあまり大きいとおいしくない。

 さっそく戻り、甘鯛を干物開きに。甘鯛は背開きなので出刃包丁でないとつらいのですが、何とか頭も開き戸田塩をふり、とりあえず雨なので風呂場で干しました。日曜は晴れだったので朝早くにベランダに移し半日干して、1夜干しの完成です。甘鯛の干物は鱗をとらずそのまま鱗も食べるようですが、魚屋さんで聞いたら鱗は取った方が良いとアドバイス。京都などの本場で甘鯛の干物を食べていないので、今回は佐島の魚屋さんのアドバイスに従いました。









 まずは定番で真鯛は湯引きした皮付きの刺身(右が厚切り、皿に乗り切らない量)。骨で出し汁をとった茶わん蒸し。鯛を料理したら日本一といわれる小山裕久さんの料理で、鯛のかぶとを酒と少量の醤油のみで5分程度蒸し煮。と真鯛の3品が完成しました。後は薄作りの鯛を鯛茶づけ用に醤油と味醂で漬け込んでおきます。

 今回は真鯛の刺身を鮨ネタのように「薄切り」と「厚切り」の2種類用意したのですが、圧倒的に厚切りの方がおいしい。以前に小山裕久さんの店で真鯛の刺身を食べたときも、切り方や厚みで味が違うので驚きましたが、厚切りは噛めば噛むほどおいしいのです。かぶとの酒蒸しも絶品です。醤油で甘辛く煮る「かぶと煮」が一般的ですが、酒だけの方が鯛の味が良く分かり繊細な味になります。最後は、鯛の骨でとっただし汁をかけた鯛茶づけで〆ました。翌日の夕食は余った刺身と鯛の骨で鯛めしを炊き込み、甘鯛の干物を炙り、またもや魚尽くしでした。蛸は少し食べ、残りは生姜たっぷりの蛸飯用に冷凍しました。


 日曜日は「郡上踊り in 青山」が秩父宮ラグビー駐車場であり参加しました。南青山は岐阜県郡上市の領主青山さんの江戸領地(刃物会館でミソノモリブデン鋼を購入、そして青山のルーツの郡上八幡へ)だったので「郡上踊り」が毎年行われます。


 長良川水系の鮎の解禁は6月初旬からですが、まだ小ぶりの初夏の天然鮎を炭火で塩焼きにしたものが、この都心の真ん中で食べれるのです。毎年食べてますが、本当においしい。

 ちなみに郡上の鮎は鮎の評価コンクール(清流めぐり利き鮎会)で何度も金賞を受賞しており、東京のフレンチシェフ、特にナリサワなどで使われている食材です。岐阜の開化亭(和良の古田等さんの名物中華 開化亭)という独創的な中華を創造する店がルーツで、東京のフレンチ系シェフに和良川(郡上)の鮎が有名になりました。
            
 18歳まで岐阜県の山奥で育ち、20年ほど名古屋に住み、そして東京と流れ着き10年と、「山奥」「中途半端な都会」「都会」と移動してきましたが、日本の「海辺」は魚が新鮮でいいな、と思う今日この頃です。
     

2011/06/13

【Japan】蔵王連峰と斉藤茂吉


  6/11,12日と結婚記念日で蔵王連峰の軽いトレッキングと蔵王温泉に行って来ました。去年は伊香保温泉(榛名湖周辺と小栗上野介忠順)、おととしは奥鬼怒温泉郷(奥鬼怒温泉郷 加仁湯、サンショウウオの天ぷら!)、その前は知床(知床五湖とキンキ)と、日本国内の小旅行です。蔵王という山はなく、宮城県と山形県の県境にある山々の総称を「蔵王」と呼ぶようです。天気予報は曇りのち晴れでしたが、山形駅からバスで到着した出発地点の刈田駐車場は雨と霧、しかもみぞれ混じりの雨でした。雨の中をお釜まで歩き見学。その後、あまりに寒いのでトレッキングを諦め、レストハウスで山形駅で購入した牛肉弁当と山菜蕎麦、そしてビールを飲みながら1本しかない午後1:00発のバスを待っていました。ところが、山の天気は変わりやすく、霧が晴れ、雨が小雨に。2時間半程度のコースなので12:30に意を決して出発したのです。みるみるうちに晴れ、写真のように「お釜」もはっきりと全貌を現しました。山の天気は恐ろしいもので、逆だったら簡単に遭難してしまいます。

熊野岳山頂は雲が下に。

右手は地蔵山で中央は目指す蔵王温泉。
先ほどまでの霧とみぞれは何だったのでしょう。


 地蔵山頂駅からはロープウェイで下山しましたが、冬はこれらが樹氷となります。

  蔵王温泉は「わかまつ屋」に泊まりましたが、この宿は「和歌の宿」と呼ばれ、廊下などにたくさんの和歌の短冊があります。実は斉藤茂吉は蔵王の山麓で生まれ、東京に養子に行ったらしいのです。そしてこの宿とは親戚筋。てっきり斉藤茂吉は南青山4丁目の青南小学校近くが生家かと思っていました。

 蔵王温泉のお湯は最高です。酸性が強いのは草津温泉(秋の草津温泉)と同じですが、硫黄が濃い。一日たった今でも膚はかすかな硫黄の匂いがします。源泉の湯の花も購入したので、これからしばらく蔵王温泉を自宅でも楽しめます。


  翌日、バスで山形駅に戻り駅近くの「三津屋」で山形名物の板蕎麦をいただきました。山形市内にはたくさんの蕎麦屋があり、いろいろな味が楽しめるようですが、ここは7:3の藪蕎麦系の蕎麦です。個人的にはもう少し蕎麦の配分が多く、蕎麦の香がした方が好きですが、なかなかおいしくいただけました。山形の蕎麦は銀山温泉(紅葉の銀山温泉と新そば祭り)以来2年ぶりです。