2012/10/30

【Japan】ひらまつ広尾の鴨フォアグラのキャベツ包み

 10月26日はワイフの誕生日なので、フレンチレストランで食事をということで今年はどこにしようかと悩みました。フレンチレストランは料理も高価ですが、それ以上にワインも高価なので、年に1度くらいしか行けません。今年は結婚10周年もあり、パリの三つ星レストラン「アルページュ」(パリ・ブルゴーニュ、そしてアンマン・死海(前編))に行ったので、2度めになります。その時にボーヌで飲み頃のワインを購入してあり、今回はワインの持ち込みができる店を探しました。

 候補に「レストラン ひらまつ 広尾」などがありましたが、昨年訪れた広尾の「ア・ニュ」(下野昌平さんの広尾「ア・ニュ」)などのように新進気鋭の下野シェフとは違い、ここは伝統的なフレンチの老舗です。フレンチの世界は、絶えず料理法や味のイノベーションが起きています。同じ広尾の「ア・ニュ」とは道路を挟んでいますが、味は対抗しているのだろうか、それともリヨンの「ポール・ボキューズ」のように伝統的なフレンチの味を守っているのだろうかと悩みましたが、同じ老舗の「タテル・ヨシノ」(閉店したタテルヨシノ芝店)も洗練された美味しいレストランだったことを思い出し、「レストラン ひらまつ 広尾」に行くことにしました。

さて、持ち込んだワインは白と赤の2本。
  • 白:コルトン・シャルルマーニュ BONNEAU DU NARTRAY(1991)
  • 赤:ヴォーヌ・ロマネ「クロ・パラントゥ」1996(ドメーヌ・エマニュエル・ルジェ)
  • 乾杯のグラス・シャンパーニュは、ドン・ペリの2000年。

Amuse-boucheアミューズブッシュ

 貝(名前を失念)と野菜の皿が登場し、そこにミルクとコンソメを合わせたようなあっさりとしたポタージュが注がれ、さっぱりとしていて美味しく、飲み干したい位。

Delice de poireaux au miel d’acacia et au champagne,
creme legere de champignonsポワローのデリス アカシアの香るシャンパン風味マッシュルームの軽いクリームと共に

 白ワインの後方に写っているのがそれです。シャンパン風味と上に乗っているマッシュルームのクリームも上品なマッシュルーム風味がしました。

Foie gras de canard au chou frise, jus aux truffes

 鴨フォアグラのキャベツ包み トリュフのジューソース

 ひらまつの開店当初からあるスペシャリテです。ホームページには、「香ばしくソテーしたフォアグラと風味豊かなトリュフを重ねキャベツで包み、トリュフのジュにコニャックやマデラ酒を加えたトリュフソースで仕上げる一品。」とあります。しかもソースの味わいは当時のままとか。ソースが特に美味しかったです。開店当初からのスペシャリテというのも頷けます。キュートな甘さは、マデラ酒なのでしょうか?蜂蜜が入っているのかも。このソースは、美味しすぎて皿をもってペロぺロと舐めつくしました。というのは嘘ですが、実際舐めたかった位です。フォアグラとトリュフを包んでいるキャベツは、ちりめんキャベツ(別名サボイキャベツ)フランスのサボワというところで改良されたのが由来だそうです。この縮れにソースが絡むのでしょうか?キャベツのしっかりした食感も良かったです。



 ナイフを入れると、中からフォアグラの肉汁がジュワッと出てきて、ソースと混ざり、旨さが倍増します...

Homard entier roti sur pousses d’epinards au corail, sauce vin jaune
 オマール海老のロースト コライユの香りをのせたホウレン草の若葉添え 

 ヴァンジョンヌのソースと共に これもまたソースが美味しかった。海老の火の通り具合もちょうど良く、ヴァン・ジョーヌの風味がベストのマリアージュでした。あっという間にお皿が空に。。。 白ワインを飲み干し、ここで赤ワインに。




Bœuf grillé, légumes aux épices, sauce vin rouge au poivre noir 
特選和牛ロースの炭火焼 エピスの香りをつけた野菜 黒胡椒風味の赤ワインソース

  近頃年のせいか、牛の霜降り肉は脂が多すぎて食べることができず、赤身肉なら何とか食べることができます。ロースという事で悩みましたが、久々に牛をいただいてみました。炭火焼で余分な脂も無くなり、赤身の良質な旨味で、あっという間に平らげました。付け合わせの野菜も、それぞれの味がしっかり出て堅さもちょうど良かったです。

 写真は無いですが、チーズもいただきました。これからが旬の、モンドールとエポワスとシェーブル。食後の赤ワインとチーズ、幸せです。

 Poire caramelisee et biscuit leger au chocolat accompagnes de glace au caramel sale au sel de Maldon 洋梨のキャラメリゼと軽やかなビスキュイショコラ マルドンの塩を使ったグラスキャラメルと共に

 アイスクリームも塩を使っているのでさっぱりと、3種とも甘さ控えめで最後まで苦も無く胃袋の中に入って行きました。 しかし、二人で2本の持ち込みは多すぎました。。最後にはかなり酔ってしまいました。 次回からは、持ち込み1本にすることにしましょう。 「レストラン ひらまつ 広尾」は料理のコースもバランスが取れており、伝統を守りつつ今の時代に合わせた味が楽しめます。 その後、二人でフラフラと西麻布4丁目の「SHOT BAR」(ショット・バーという名前はこの店から生まれた)に立ち寄り、西麻布界隈の情報などを仕入れて帰りました。

2012/10/15

【Japan】大雪山 旭岳と旭山動物園と札幌






 10/8、9、10日と家族で北海道旅行に行って来ました。毎年1回の家族旅行はダルマ弁当の貯金箱に貯めた500円玉の合計で行き先が決まるのですが、昨年は飛行機で北海道に行くぐらいの貯金が貯まりました。


  1日目は富良野をまわり大雪山 旭岳までロープウェイで上がりましたが、すでに紅葉真っ盛りで、1週間遅れたら初雪に遭遇していました。真夏の大雪山系のトムラウシ山での遭難事故は記憶に新しいですが、日陰の寒さは雨と風で低体温症になるのも頷けます。


 翌日は有名な旭山動物園へ。
 ストレスがなく伸び伸びとしているペンギンに比べて、クマは狭い空間なのか、ウロウロと同じ所を歩きまわっています。おそらく動物により最適の空間と広さが違うのでしょうが、それにしてもヒグマはかわいそうなくらいイライラしています。
 旭山動物園は旭川市の経営のようですが、気配りが行き届いており、電動車椅子なども無料で貸し出してもらい快適に坂道も移動できました。


 旭川から札幌に移動し、時計台やBoys,be ambitiousのクラーク博士の像などの名所を回りました。

ちなみにBoys,be ambitiousの全文は、

Boys, be ambitious! Be ambitious not for money or for selfish aggrandizement, not for that evanescent thing which men call fame. Be ambitious for the attainment of all that a man ought to be.

Be ambitious for money in this year
今年のダルマ弁当にはいくら貯まるのでしょう...

2012/09/11

【Japan】大間のマグロと八甲田山、十和田湖、奥入瀬渓流



 毎年数回はトレッキングをしますが、去年は焼岳(焼岳のモルゲンロードと霧の大正池)で全行程8時間45分もかかってしまい、ワイフにはかなりハードだったので、今年は八甲田山を選び、9月7,8,9日と青森に行きました。

 新青森まで新幹線も開通したので、トレッキングついでに青森の各所の観光もしたいと、まずは七戸十和田の駅でレンタカーを借りてマグロの一本釣りで有名な下北半島の先端、大間町まで足を延ばしました。途中で原発のWasteを再処理する六ケ所村の近くを通り過ぎると、下北半島の先端に着きます。9,10月は大間の生マグロの季節なので、さっそく生マグロで有名な「海峡荘」に立ち寄り、「まぐろだけ丼」をいただきました。

 新鮮な魚は漁港に行けば食べれます。例えば、石垣島のマグロ(石垣島のマグロ、西表島のカヌー、沖縄本島でステーキ)は朝とれのプリプリですし、高知の朝とれカツオ(土佐の初カツオ、山口一豊の妻 千代は郡上八幡城主の娘?)の藁焼きなどは現地でないと食べれないおいしさです。しかし、イカやシメ鯖などは1日おいた方がおいしいように、魚は熟成させた方がおいしい場合もあります。近所にある「海味」(開拓した西麻布周辺の鮨屋)という鮨屋で、熟成させた大型のハタや、2週間熟成させたコハダの味に感動したことがありますが、腕の良い料理人が、大間のマグロを熟成させたらさらに深みのある味に昇華するのではないでしょうか。

 青森市に戻り、ホテルでTVを付けると原発のWasteの六ケ所村再処理工場の行末の話題が各チャンネルで一杯です。今まで日本原燃は地元に4000億円以上をばら撒いていたようですが、六ケ所村で再処理を行い、敦賀のもんじゅで活用するというシステムは「出口」で辻褄が合いません。
原発大国のフランスではWasteは高値でドイツに売り、その後ドイツがどうするかは知らないという立場で終わります。ドイツはWasteを低値でロシアに売り抜け終わり、ロシアはシベリアのどこかに鉄道で運ぶことで辻褄を合わせているようです。
狭い地震島国の日本ではロケットで太陽にまで運び捨てる方法ぐらいしかないのではないかと思いますが、実現はROI的にも無理でしょう。


 さて、翌日は朝早く、八甲田登山口の1000人風呂で有名な酸ヶ湯温泉に向かいます。八甲田山は、八甲田大岳で1584mとそれほど高い山ではありません(写真は右が大岳、左は井戸岳+赤倉岳)。登山道は非常に整備されているので、登り易い山です。笹の群生が1.5mぐらいあるので、雪は1.5mぐらい積もるのでしょうか。(笹の高さは冬の積雪と同じ)


 登頂から下山まで5時間15分と昨年の焼岳8時間45分よりはライトですが、急勾配なので楽ではありません。


 下山後、十和田湖のフエリーに乗りましたが、太陽の光が湖面を照らし、船の揺れが少しだけ眠りを誘い、心地良い疲れとなりました。


 登山後の宿の奥入瀬渓流ホテルに向かいます。このホテルは星野リゾートグループのホテルで人気があるのか、ロビーは団体客で一杯です。バイキングや温泉がうるさいだろうなと嫌な予感がしましたが、団体客のお陰で私たちは特別室に追いやられました。この特別室は奥入瀬渓流が一望でき、部屋も広く、通常料金でいいのかなという豪華な部屋でした。


 翌日は生憎の小雨でしたが、奥入瀬渓流を2時間程度歩き自然を満喫。八甲田山登山が目的でしたが「海」「山」「湖」「渓流」と「じょっぱり」のたくさんいる地?を短期間で楽しめました。

2012/07/04

【Japan】金沢犀川のゴリともみじの種


 父親の命日が7/11日なので、毎年その前後に家族で墓参りをします。
 岐阜県の郡上市白鳥町までのルートは①東京→名古屋→郡上、②東京→北陸→郡上、③東京→松本→郡上の3ルート。
 ①は新幹線+車、②は飛行機で富山空港か小松空港+車、③は特急あずさ+車ですが、今回は②で小松空港から郡上に入り、墓参り。その後金沢で一泊して帰るというコースにしました。

 7/1日に郡上に着いたら土砂降りでしたが、カッパを着て汚れたお墓をしっかり掃除。お参りも終わり、いつもの「いろり料理 さくら」でランチです。


 毎年、「長良川の天然の鰻が獲れたら食べたい」と頼んであるのですが、鰻は1週間程度しか水槽で生きないので、なかなかありつくことができません。そもそも長良川の天然鰻は非常に貴重なもので、獲れる量にも限りがあります。今年は食べれるかどうか心配でしたが、なんと700-800gのものが上がりました。

 一昨年は500g&400g(実にうまい長良川の天然鰻と下呂温泉その前は1kg(驚異の美味しさ、長良川の天然鰻(1Kg)。鰻重1杯で200-250gぐらいの鰻を使うと「特大鰻」と表現されていますから、700-800gは超特大になりますね。

 いつものように天然鮎の塩焼きやアマゴの甘露煮を、鰻を待つ間に頂くのですが、この「いろり料理 さくら」の味付けは田舎なのに、濃くなく、上品な薄味で、甘露煮にも山椒でさっぱりと炊いてあります。
東京に住んでからフライフィッシングに行く事がなかったので、アマゴやイワナが懐かしく、関東か東北の渓流釣りも楽しみたいなと、思いながら味わいました。



 半身は白焼き、半身は蒲焼でお願いしたものが、こんがりと焼けて来ました。

 鰻は海がら遡上し、長良川に住み着くのですが、清流に住んでいるので東京で食べる利根川などの天然鰻と違い泥臭さがまったくありません。しかも、身の脂がすっきりとして、東京のどんな名店の鰻も格下に感じる繊細な味わいです。

 ちなみに、今年は養殖鰻が高く、地産地消の天然鰻が良く獲れたので、仕入れ値があまり変わらなかったそうです。


 満足感一杯で、次の目的地の金沢に向かいます。

 金沢城や兼六園が近い「金沢白鳥路ホテル」を予約。

 金沢そのものは数回訪れていますが、加賀料理を食べたことがなかったので、夕食は加賀料理コース。昼の鰻に続いて高カロリーなのが、気になりますが、東京に戻ってから調整しましょう。
治部煮はカモに小麦粉をまぶし料理しますが、なぜ片栗粉でなく、小麦粉なのかを尋ねてみましたが、理由は分かりません。推測ですが、殿様への献上品だったとのことなので、江戸時代は片栗粉より小麦粉の方が貴重だったのかも知れません。加賀料理が全体的に甘みがあるのも、当時貴重な砂糖を使ったからではないでしょうか。ちなみに九州醤油が甘いのは、長崎には当時貴重なあ砂糖がたくさんあり、それを醤油に混ぜたからとのこと。


 ゴリの唐揚げ。
 犀川でゴリが獲れるのですね。
 ちなみに郡上市の方言では「カブ」と呼び、日が暮れると夜9時ぐらいまで動き出すので、それを獲り、1匹20-30円で料理屋に売るのが、子供の頃の夏の稼ぎでした。カブは開いて、鰻のタレで蒲焼して食べるとおいしいらしい。


 赤い種が付いたもみじが刺身に飾ってありましたが、もみじの種というものも初めて知りました。いつも遠くでもみじを見ていたので気づきませんでした。


 このホテルの朝食で発見したのは「いしり」という醤油です。魚醤の一種ですが、イカの内臓などを発行させて作るとのこと。美味しかったので購入し、蕎麦出汁で食べて見ましたが、一味違う蕎麦が味わえました。浅漬などでも美味しいとのこと。


 7/2日の午前中は、坂の多い金沢城と兼六園の散歩2時間で、昨日のカロリーは消費(笑)



 飛行機搭乗まで時間があったので、橋立漁港に行きランチです。この漁港は石川県のカニの水揚げ量がNo1で、近くに料理旅館がたくさんあります。
「マルヤ水産のしんとく」に立ち寄りましたが、魚売り場で魚を選び好きな方法で調理して食べる方式のお店です。ノドグロやら甘鯛の半身は刺身、半期は塩焼き。そしてメバルの煮付けなど、ここ3日間は魚づくしです。


 飛行機の中から白山が見えましたが、7/1日が山開きだったのですね。弟家族と登ったこと(白山の雲海に浮かぶ素晴らしい朝日)が懐かしい。。

 羽田に着き、乗客はタラップで降りるのですが、足の悪い母親は車椅子に乗り、そのまま「パッセンジャー・ボーディング・リフトバス」で降ろしていただきました。たった一人のために多くの人手と手間をお掛けしましたが、航空会社のサービスは素晴らしいですね。

2012/05/21

【Jordan】本物のジョン・バプテスマとネボ山からのジェリコ

 アンマンに夕刻到着し、タクシーで死海のホテルへ移動し遅い夕食。


 翌日の朝食にさっそく現れたハム泥棒。

 全部で5匹ぐらいの猫がマリオットホテルの朝食には出没します。ランチ時や夕食時にも出没して、腹を満たしているので、ふくよかな猫ばかり。

 朝食後死海へ。
 これで死海に入ったのはイスラエル側で3回、ヨルダン側で2回目。相変わらずの濃い塩分とミネラルだっぷり。


 最近の考古学の進展で従来はイスラエル側のヨルダン川にあるジョン・バプテスマ(ヨハネの洗礼地)は、イエス・キリストの時代にはヨルダン側にあることが発見されたらしいので、そこに行くことにしました。土の下5mほどに現れた2000数年前のジョン・バプテスマ。


 少し歩くとヨルダン川。この川のこちらは「EAST BANK」(ヨルダン領)、川の向こうは「WEST BANK」(パレスチナ)となります。WEST BANK側の上にはイスラエル国旗が。。


 ネボ山はモーセがエジプトからエクソダスし、亡くなった終焉の山。これはモーセの杖のモニュメント。山頂の近くでモーセが杖を刺した場所から湧水が出現しモーセ・スプリングから緑が連なっています。


 ネボ山から眺める「乳と蜜の流れる地」。ヨルダン川の向こうはジェリコ。死海に流れ込むヨルダン川の周辺は緑に覆われています。荒涼とした荒野を通り、この緑を眺めると「乳と蜜の流れる地」が実感できます。


 JICAの支援で建てた「Dead Sea Panoramic Complex」の床にある死海の収縮予測。この建物のレストランで遅いランチ。

 ガイドをしてくれたのは、東エルサレムで生まれヨルダンに移民したパレスチナ人。ヨルダンはヨルダン人(ベドウィン系、チェルケス系、チェチェン系)とパレスチナ人により構成されています。ガイドの人にエルサレムに20回以上行ったと話したら「You are lucky」と...


 翌日はタクシーでアンマンへ。アンマンのアル・フセイン・モスク近くの市場。アル・フセイン・モスクが地元向けのモスクなので、この市場は地元の人で一杯。
 アンマンはエルサレムのように山の多い地形で、急な坂に家があります。


 歩き疲れて地元の食堂に入りランチ。おいしいケバブで驚き。イラク料理の店だと店員は言うのですが、確かにフムスなどなく、ヨルダン系とは少し違う感じがしました。ペプシ2本と合わせ二人で5ヨルダン・ディナール(400円程度)。安い!
 ホテルに戻り死海に。


 ホテルのレストランで夕食時に飲んだヨルダンワイン。ジョン・バブテスマの近くの畑で取れたシラーのワイン。スパイシーでおいしい。ヨルダンのワインはこの「JORDAN RIVER」という銘柄と「Mount Nebo」(カベルネ)の2種が有名。私は前者が好みです。


 3日目はホテルで一日ゆっくり。
 向こうはパレスチナ(イスラエル)です。イスラエル側のリゾートは死海の南にあり浅瀬でホテルからすぐに死海になりますが、ヨルダン側はヨルダン川が流入する深場で死海まで少し歩きます。やはり6年前に訪れた時より水位が5m程下がっており、道なども作りなおしてありました。


 イスラエルまで浮かんで泳げそうな感じがしますが、中央で浮かんでいるのが私です。

 死海に初めて入る人は顔をついつい洗ったりするので、死海の水が目に入り大変なことになります。イスラエル側は子供多く、たまに「ギャー」と鳴き声がしますが、これは死海の水を飲んだか、目に入ったかのどちらかです。すぐに水で洗わないと大変なことになります。塩分が30%を超えるのですから気をつけましょう。

 死海に浮かぶと、切り傷などは最初は痛いですが、すぐに再生します。身体にミネラルが染み込み夜は熟睡。まるで「身体の再生液(アンチエージング液)」ですね。


 これはジョン・バブテスマのお土産屋で購入したものです。
 これは最初エルサレムのホテルで発見し、エルサレムだから仏教の土産物も売っているのかと思い店員に「何か」と聞いたのですが、ユダヤ人は誰も知りません。数年後、ベツレヘムに行く機会があり、ベツレヘム(パレスチナ)のクリスチャンに「何か」と聞いたら、「キリストとパウロの手」とのこと。キリスト教はパウロが異邦人に伝道したことからパウロ教とも呼ばれていますが、そのことを意味していたのです。

 日本の仏教ですと、「親鸞と蓮如の手」という感じでしょうか。
 自宅の玄関に飾ってありますが、キリスト教のお土産とは想像しにくいですね。

 参考:(前編

2012/05/20

【France】感動的フレンチ「アルページュ」とブルゴーニュの畑

 5月10日から18日まで、パリ経緯で死海(ヨルダン側)に行って来ました。結婚10周年の旅行ですが、今回は特に新しい場所をめぐるのではなく、以前にも訪れた場所を再訪問する旅です。


 パリに到着してアラブ世界研究所に訪れました。フランスはマグレブ諸国からの移民が多く、その数は400万人とも言われていますが、世代を重ね2世、3世の時代になり、自分達の故郷を知らない子供たちのために、アラブ社会の地理や歴史、図書館などがあります。学校の先生が子供たちのグループに展示されているものを説明している光景に出合いましたが、フランクフルトのユダヤ博物館(ドイツとフランスが交るアルザスへ)でも同じような光景を見ました。移民を抱える国々にはルーツを教える場所が整備されているようです。



 オルセー美術館がリニューアルしたらしいので、再び訪れることにしました。バックをグレーにするjことで絵画が明るくなったと言われています。踊り子で有名なドガの個展も併設で開催していました。彼の人間の骨格というか、バランスというか、各姿勢というか、数多くのデッサンは絵画「踊り子」に凝縮しています。オルセー美術館の印象派の作品はどれも間近で見ることができ、筆のタッチまで観察できます。以前は写真撮影できたように記憶しているのですが、今回は禁止。たくさんの人がオルセー美術館の時計の中から写真撮影していたので、便乗撮影したものです。
パリは今回で6回目ですが、エッフェル塔に昇っていないということで、はじめて昇りました。エッフェル塔にはアラン・デュカスのレストランがあり、最上階でハウスシャンパンを飲むことができ、ちょっと一杯。
道が放射線状に延びているので、パリの街を車で運転するのは難しそうですね。


 今回パリに立ち寄った目的はパリの星付きレストランで夕食をとること。日本から2か月前に予約したレストランは「アルページュ」。日本のフレンチで白金にあるカンテサンス(白金時代のカンテサンス)という日本での三ツ星レストランのシェフ岸田周三さんが日本に持ち込んだ肉の焼き方で、60℃以下の温度で肉を焼き、冷ますことを何度も繰り返し、肉にストレスを加えない焼き方があります。
これは「アルページュ」で創造されたもので、ここで働いていたシェフがパリに出した店に岸田周三さんが勤め、星付きレストランにしたことが彼を有名にし、「カンテサンス」を日本にオープンしたのです(現在はオーナーシェフらしい)。

  Cuisine Choisie (選りすぐりのお料理コース) 


 メープルシロップ入りのコクティエール
 スプーンで底に沈んでいるメープルシロップをすくって卵と混ぜながら食べます。メープルの甘さとクリーミーな卵が溶け合って、優しい味わい。


 何層ものそれぞれの野菜の味を生かしたポタージュをスプーンですくって、口の中で混ざり合うと不思議に美味しい・・・魔法のスープ


  新玉ねぎのものすごい甘さと、上の乗せてある野菜のドレッシングの酸味、塩味が、それぞれ美味しい。その上一緒に食べると、美味しさが倍増するのです!ここのお料理は全て、一皿毎のマリアージュが完璧。

 
 ラヴィオリ。中身はそれぞれに違う野菜。じっくり時間をかけて作られた素晴らしい透明感のコンソメで。お店で使われる野菜は、全てにこだわりのある有機(ビオ)野菜の朝採れもの。


 アワビのグリル、ニンニク風味、エシャロットの塩バターのコンフィ添え。アワビの焼き加減、ニンニク&塩加減が丁度よく、散らしてあるネギも合う。旨い!


 Morey Saint Denis
 1er CRU CLOS DE LA BUSSIERRE
 Georges Roumier

 飲み易く、これから出てくるオマールにも子牛にも優しく合う。それまでは、シャンパーニュとブルゴーニュ白をグラスで頂きました。


 メレゲーズ(アラブ風)でクスクスがかかっています。エンドウ、フェンネル、ズッキーニなどの朝採れ野菜がそれぞれとても濃い味。アルガンオイルで更に奥行きが広がる野菜たち。


 オマールエビのコート・ドゥ・ジュラ風。火の通り加減,味わい、文句なし!付け合わせのジャガイモの燻製も美味しかったが、オマールエビ以外に他に何も要らない位・・・


 これぞ、アラン・パッサールという作品です。この色は,何の肉なのか?と思わず尋ねてしまう。。子牛のモモ肉。きめの細かい繊維質、美しい・・食べる前から色々想像してみるが,食べると想像以上の味わい。こんなに美味しい牛肉があるのか・・信じられない。

 
 ブルーチーズのケーキ風。
 オリーブオイルとグレープフルーツの酸っぱくコクのあるソースとネギの付けわせ。ネギ?チーズにネギ・・・それが旨いから不思議。アワビでもネギがちょっとしたアクセントになっていた。


 ミルフィユ。ルバーブ(フキ)だと思われる。甘くないコンフィチュールがはさまれています。塩キャラメルソースで。


 スュクルリー。マカロン、ヌガー、チョコレート・・・
 食べきれないので、お持ち帰りしました。


 キッチンの中を見せてくれました。
 思ったより大きくないが、きっと機能的なのでしょう。このあと大忙しの中、皆で記念撮影のサービスもして頂きました。

 「アルページュ」は一皿の中でソースとのマリアージュは完璧。独創の肉料理と有機野菜の全体のバランスも完璧。フランス人の料理へのこだわりにはかなわないと痛感するおいしさです。

翌日はディジョンに移動。


 デイジョンの店
 「マイユ」のマスタード

白ワイン
シャブリ
シャルドネ

 などのマスタード。
 試食したらあまりにおいしいのでお土産に。

ボーヌのマルシェ。季節の野菜が一杯。


 ブルゴーニュの定番ブフ・ブルギニオン。
 ビーフの赤ワイン煮です。美味しいディジョンのマスタードをたっぷり付けて食べるとさっぱり食べることができます。もちろんブルゴーニュの赤ワインを合わせて。この他に同じくブルゴーニュの名物エスカルゴも頂きました。


 ボーヌから電車でニュイ・サン・ジョルジュ駅まで10分ほど。そこからボーヌ・ロマネの畑を目指してウォーキング。ふかふかの畑。靴が土の中に入り込む。

2日間のフランス滞在で、翌日は死海を目指しアンマンへ。
後編)に続く。