2018/01/01

【Coffee Break】「プロダクトマネジャー」と「プロフェッショナルマネジャー」の違いを知る人はほんとどいない(今のところ)

 2017年はPMBOKやCCPMなどの如何に実装するかをテーマにした「プロジェクトマネジメント」と、売れる新製品や新サービスを如何に作りるかをテーマにした「プロダクトマーケティング」の違いを認識するセミナーが目立つようなりました。

 今、日本の企業に課された閉塞感を突破するには「プロダクトマネジメント」が必要、というニードが高まったからでしょうか。2018年はこの傾向がさらに顕著に表れ、それができる企業とそうでない企業が分かれる分水嶺になることでしょう。

 そこで、今回はプロダクトマネジメントの手法として国産ロケット研究から生まれた日本版システム工学(Creative Organized Technology)の新製品、新サービスのカテゴライズの方法から「プロダクトマネジメント」を考察してみたいと思います。

 日本版システム工学(Creative Organized Technology)では、スウェーデンのトルンクイストの商品弾性率理論をベースにBtoCにおける商品のカテゴライズを以下の方程式でグラフ化しています。

横軸:所得の増加率(dm/m  m:現在の所得、dm:所得の伸び)
縦軸:購買欲求率(dq/q  q:現在持っている数、dq:購買しようとする数)


第1商品群:生活必需品(食⇒衣⇒住)
第2商品群:代用品(バターの代用品マーガリンなど)
第3商品群:比較的ぜいたく品(自動車、バイク、TVなど)
第4商品群:純ぜいたく品(ゲーム、音楽などの持続性のない無限界商品)
第5商品群:情緒安定化商品(あるいは産業)

               創造性組織工学講座 P315より


 ここで一般的な日本人が「プロダクトマネジメント」という言葉から思い浮かべるのは第3商品群ではないでしょうか。なぜなら、日本企業がグローバルで脚光を浴びるようになったのはことごとく第3商品群なのです。例えば、第3商品群の自動車を販売しているトヨタ自動車はTPD(Toyota Product Development)という「プロダクトマネジメント」の手法を活用し新車を開発し、グローバルに販売して大きな利益を生んでいます(TPDは第1商品群の住宅の設計開発は土地の要素などが含まれるため適応しにくいのか、トヨタグループの住宅会社は大きな利益を生み出していない)。

 したがって、日本人が日本語で「プロダクト」という言葉で思い浮かべるのはテレビや自動車などのグローバルで成功してきた商品群(第3商品群)となります。シリコンバレーならIT、ロシアなら武器など、国により「プロダクト」からイメージする商品群は違いがあります。

 最近の日本食のブームから第1商品群(衣食住)に属する「和食」はグローバルで通用する商品となり、「見て楽しむ」要素が入ることでアートを融合したもので「プロダクト」というイメージとは結び付きにくいものです。第4商品群の「音楽」や第5商品群の「酒」も「プロダクト」と言われると違和感を感じます。

 また、第5商品群の情緒安定化産業のひとつに「宗教」があります。
 イエスキリストは意識していなかったにしても、パウロは、旧来のユダヤ教から派生した改善サービスであるエルサレム教会派でなく、シリアのアンティオキアを拠点にしてプロダクトマーケティング(ユダヤ教から割礼の習慣などをそぎ落とし簡素化)を行い新サービスとして「パウロ教」を生み出し、それを徹底的にマーケティング(3度の伝道の旅でのセミナー)してローマ帝国の衛星都市にビルトインした訳です。パウロ教を「プロダクト」と呼ぶとかなり違和感がありますね。しかし、当時の第5商品群の情緒安定化産業の新サービスであったことは確かです。

 新製品や新サービスを開発する際に「プロダクトマネジメント」は必須だと思いますが、「プロダクト」という言葉は業種や企業により変えた方が柔軟な発想が生まれ、守備範囲も広がります。

 例えば、新製品や新サービスを開発する「プロダクトマネジャー」をボーイングでは「システムスエンジニア」、デュポンでは「プロフェッショナルマネジャー」、自動車メーカーでは「チーフエンジニア(主査)」と呼び、守備範囲も業種や会社によりそれぞれ異なります。

(日本版システム工学(Creative Organized Technology)ではデュポンと同じように「プロフェッショナルマネジャー」と呼んでいます)。


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