写真はJR岐阜駅の織田信長像
先週末はワイフの誕生日のお祝いでどこかレストランに行こうと、東京のフレンチのシェフの間で有名な岐阜の開化亭という四川料理の店に行って来ました。一般的にフレンチのシェフはフランスのミシュラン三星レストランで働いていたとか、有名シェフの下で働いていたとかで「箔が付く」ということなのでしょうが、この開化亭は逆に「東京から日本の星付きレストランのシェフが岐阜に食べに行く」ということで有名な店なのです。私たちも「そんなにおいしいのか」という想像をかきたてられて、わざわざ新幹線で岐阜に行ったのでした。
岐阜には学生時代にアルバイトでお世話になったMさんが住んでおられ、少し早めに岐阜に着き、2時間ほど近況の情報交換。今年で72歳とは思えない頭の冴えようで、ワイフ曰く「話が面白い」とのことで、時間を忘れ話し込んでしまいました。昔話を懐かしむことはもちろんですが、新しい話も一杯で、楽しい時間を過ごさせていただきました。
開化亭ではコースをいただきましたが、その中に「鮎の春巻き」を入れてもらいました。季節は外れているので落鮎かと思いましたが、初夏から夏場の鮎を利用しているようです。しかも、「和良川の鮎」とのこと。シェフの吉田さんが「郡上市和良村」のご出身だからですが、私は「郡上市白鳥町」出身なので「和良川より長良川の上流の鮎の方がおいしいはず。長良川は河口堰があるけど海からも遡上した本当の天然鮎がいる!」と思いつつ春巻きを口にしました。開化亭の鮎の春巻きを食べた人は口を揃えておいしいと言い、たくさんのblogにその料理法や味が紹介されていますが、本当においしい。ナリサワのオーナーシェフの成澤さんは近所の情報誌に「和良川の鮎は日本の財産だ」と語っていましたが、素材を活かす創造力こそが日本の財産なのかも知れません。その他のフカヒレステーキ、アワビ、鴨、キャビアなどの食材を利用した料理はいずれも素材を引き立てる料理で驚きです。最後に四川料理として坦々麺、ワイフは麻婆豆腐をいただきましたが、これは開化亭よりおいしい店が東京にはいくつかあります。開化亭は四川料理らしからぬ中華というより、中華の調味料を使ったフレンチなのです。これで有名フレンチシェフが岐阜へ訪問する理由が分かりました。
(東京のシェフがパクりそう、、)
今回は岐阜のホテルはどこも満室で名古屋へ電車で戻り予約していた錦のホテルへチェックインしました。久しぶりの名古屋です。Mさんに紹介していただいた今池のバー「酒肆蘭燈(シュシランタン)」へ。老舗のバーらしく落ち着いた雰囲気。「サイドカー」「グラスホッパー」を注文、氷を丁寧にカットするのが印象的です。バーでは野球の話題が一杯でしたが、中日に何か面倒なことでもあったのでしょうか。
翌日は岩倉市にひとり住いの息子をレンタカーで訪問。風邪で寝込んでいたらしい。近所の木曽路ですき焼きをたらふく食べ栄養補給。これで風邪も直ることでしょう。
夕刻には東京に到着「東京→岐阜→名古屋の錦→名古屋の今池→岩倉→東京」と「人と味」をめぐる旅でした。