財団法人新しき村のWebサイトによると、新しき村は、1918年に宮崎県児湯郡木城村に誕生しました。この村は高い山々に挟まれ、三方を川で囲まれた土地であったため、外部との行き来は舟に頼っていました。約20年後、その地形ゆえに、この地に発電所が建設されることとなり、村の土地の半分がダムの中に沈むことになってしまいました。
そのため、1939年(昭和14年)、埼玉県毛呂山町に新たな土地4,000坪を得て、「東の村」として再出発することになり、宮崎県の村は、残った土地に2家族が住み、「日向新しき村」として現在もその活動を続けているようです。
今回私が訪ねたのは、埼玉県の武州長瀬駅から徒歩30分ぐらいにある新しき村です。
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田んぼに水を引く季節 |
子どもたちが遊んでいます。そろそろこの子どもたちの家族の住む新しき村が近づいてきたのでしょうか。
一、その為に、自己を生かす為に他人の自我を害してはいけない。
一、その為に自己を正しく生かすようにする。自分の快楽、幸福、自由の為に他人の天命と正しき要求を害してはいけない。
一、全世界の人間が我等と同一の精神をもち、同一の生活方法をとる事で全世界の人間が同じく義務を果たせ、自由を楽しみ正しく生きられ、天命(個性もふくむ)を全うする道を歩くように心がける。
一、かくの如き生活をしようとするもの、かくの如き生活の可能を信じ全世界の人が實行する事を祈るもの、又は切に望むもの、それは新しき村の会員である、我等の兄弟姉妹である。
一、されば我等は国と国との争い、階級と階級との争いをせずに、正しき生活にすべての人が入る事で、入ろうとすることで、それ等の人が本当に協力する事で、我等の欲する世界が来ることを信じ、又その為に骨折るものである。
Wikiにある以下の記述からも、武者小路実篤は、理想のコミュニティーを作ろうとしたのでしょうね。
私の専門である日本版システム工学では、人間を定式化し「人間=A+BX」としています。「A」は定数項で、人間が生来もっているもの、遺伝的なものとし、変数項の「BX」は語学能力や宗教のように後天的に身につくものとしていいます。もちろん、遺伝的に記憶力が良いというような特性が語学能力を高めることからも「A」と「BX」は混在していて厳密に分けることが実態にそぐわないこともありますが、思い切って割り切り、単純に定式化しています。武者小路実篤が言っている「真心」とは、「人間=A+BX」に当てはめると「A」、つまり、人間が本来持っているものを「真心」だと位置づけ、後天的な宗教教義などで身につけた「BX」とは位置づけていません。
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新しき村の全体図 |
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村人が集まる公会堂 |
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食堂兼集会所 |
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食事時間も決まっている |
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自由に食べれる野菜(たぶん) |
途中の鶏舎と思われる建物や、何かを飼っていたと思われる建物がありましたが、いずれも現在は、何もやっていないようです。また、子どもたちが遊んでいた近くの大きな建屋も何もなかったのですが、中にいる村民に聞いたら昔鶏卵を出荷していた荷捌き場だったとのこと。結構広く大きな建屋だったので、鶏卵が大きな収入源だったのでしょう。