2008/04/15

【Japan】白金時代のカンテサンス


 昨日は、カンテサンスで食事をしました。なんと2ヶ月前に予約。予約の電話が1日に2000件あるという有名店で、なかなか予約できないようですが、あるルートから2ヶ月前に予約できました。4月10日の新宿アラビア語教室で、松尾先生がシェ松尾というフレンチレストランがあると言っていましたが、シェ松尾も有名なフレンチレストラン。歴史は流れ、現在は東京で最も評判のフレンチはカンテサンスです。「白いメニュー」という何も書いていないメニューはすべてお任せ13品。料理にあわせた8種のグラスワインもお任せコースあり。価格はフレンチにしてはリーズナブル。肉は1分焼き、5分休ませ、これを3時間繰り返し、肉にストレスを与えず焼く。今回は生後2ヶ月の子豚のロースト。塩でいただくのが最高においしかったです。白金台で食事をするのははじめてですが、静かな街です。地下鉄の駅ができてから少し変わったようですが、高級感漂う街並みです。「NAKBAとドイツとネボ山」でも書きましたが、今年の夏休みはフランクフルトへ入り、ゲットーを回り、その後はアルザスに行きます。ちょっとマニアックですが、アルザスはフォアグラをはじめ食材豊富な地域で、ミシュランの三ツ星レストランが最も多い地域。ある人に紹介されたアルザスにいる日本人シェフのお店に行く予定。歴史あり、食あり、ワインありの楽しみな夏休みです。

2008/04/07

【Jordan】NAKBAとドイツとネボ山


 少し前の話ですが、3月23日渋谷のユーロスペースでNAKBAを観て来ました。今年の正月は田舎に帰らず東京にいて、六本木ヒルズで「エイリアンとプレデター」という映画を観ましたが、ユーロスペースのNAKBAの方が入場者が多く、予想以上に日本でパレスチナ問題に興味を抱く人が多いことに驚きました。

 パレスチナ人はイスラエルが建国された1948年にパレスチナの地から追い出されたり、虐殺されたり、支配する側が支配する地に住む人たちに行う民族浄化が平然と行われました。それをパレスチナの人はNAKBA(大惨事)と呼んでいます。ドイツで起きた民族浄化のホロコーストと同じことが、1948年イスラエル建国により行われていたのです。映画の中で、パレスチナ人の人がNAKBA記念館(エルサレム郊外のホロコースト記念館と同じこと)の館長(と言っても民家の2階の小さな部屋が記念館)は、

「ホロコーストで殺された人は人で、NAKBAで殺された人は動物か」「WHY?」

と静かに語っていました。ホロコースト記念館でコーラを飲む若者を嘆くユダヤ人。NAKBAとホロコーストは同じとだとするイスラエル人とパレスチナ人の「ナクバ60」共同プロジェク。イスラエル側にもいろいろな人がいます。

 しかし、民族浄化などということはいつから始まったのでしょうか?昨年の5月にヨルダンを旅しました。ぺトラの遺跡からキングスハイウェイを北上し、目的地のネボ山に行きました。ここからヨシュアはジェリコに進行し、カナンの地を自分たちのものにしたという「ヨシュア記」に出てくるネボ山です。このネボ山から眺める景色は、眼下に死海、その向こうにエルサレム、そして右にはヨルダン川と世界最古の街、ジェリコ。旧約聖書の歴史をそのまま眺めることができます。日本ではあまり読まれないというヨシュア記。民族浄化のルーツはNAKBAまで延々と繰り返されています。

 今年の夏休みには、フランクフルトのゲットーの跡地を訪ねる予定です。