2022/06/04

【Japan】蕨のワラビスタンと芝園団地


 日本のエスニック・セグリゲーションとして注目を集めている蕨市に行ってきました。まずは東口。こっちはクルド人の街です。

 駅から近いハッピーケバブ(埼玉県 川口市 芝新町 7-9 アドバンス 1F)がクルドの人が集まるたまり場とのことなので、そこを訪れてみました
 店内に日本人はほとんどいませんが、店長らしきクルドの人とお客だと思われるクルドの人が、日本人の相談に乗っていました。どうやらアパートのトラブルのようですが、クルドの人たちが日本人にアドバイスをしていたのが、実にこの街の状況を表していると思います。
 また、奥の方には中国人のカップルと、クルドの人らしい二人がくつろいでいました。


 ケバブを注文。久しぶりにケバブサンドらしいケバブを食べましたが、他のメニューはほとんどトルコ料理のメニューです。選んだ辛口のソースも実にケバブに合う。
 特にクルドの人たちがどこかに集団で住んでいるのではなく、このJR蕨駅の東口のどこかにみなさんが住み、クルド人の先祖代々続くお祭り「ネウロズ」(Newroz)になると、蕨市の市民公園に近隣の川口市や戸田市周辺から集まってお祝いをするようです。時期は3月のようなので、機会があったら一度訪れてみたいものです。

【ネウロズとは】ネウロズは抑圧からの解放と新しい春を祝う祭りとして本来は春分の日に開催される。アルファベットで『Newroz』と書き、『新しい日』を意味する。炎と独特の踊りで知られ、2600年以上前から中東の広い地域で祝われてきたという。
 クルド人はトルコやシリア、イラン、イラクに広がる山岳部に住む民族で、世界に約4,500万人いるとされる。だが、独立国を持てず、各国では少数民族として迫害を受けてきた。日本はトルコからの渡航にビザを必要としないことから、蕨・川口市周辺では30年ほど前からクルド人居住者が急増。同地域は通称『ワラビスタン』とも呼ばれ、迫害などによって住居や職を失った人々の避難先の1つとなった。」


 今度は西口に移り、芝園団地を目指すと、途中続々と中国語だけしか書いていない料理屋や、インドネシア人向けと思われるハラルショップがあります。(芝園団地は2018年6月時点で、約4500人いる住民のうち、約半数の約2300人が中国人、あるいは中国にルーツを持つ人々)

看板に日本語がない

アジア食材店

インドネシアのハラルショップ




 蕨市のお隣の川口市の外国人住民数は、約3万9千人で、市人口の約6.4%を占めています。法務省の「在留外国人統計2020年6月末」によると、川口市に住んでいる外国人の数は、東京都新宿区や江戸川区すらもおさえて、堂々の市区町村で1位。そこで次は、JRの川口駅に移動しました。



 駅から少し歩きますが、このカトリック川口教会では、第3日曜のミサはベトナム語で行っていることから、川口市全域のみならず、都内からも多くのベトナム人がやってきます。週末になれば教会の中に入りきらないほどの人が集まるそうです。今日も何かのイベントをやっていて、たくさんの人が集まっていました。(ベトナム出身の修道女マリア・レ・ティ・ランさん「ボートピープル」として国を逃れて来た)

 三大中華街や観光化していない池袋西口(北)のような商店を中心にしたエスニック・セグリゲーシィンだけでなく、このような特定の地域に住むところが集中するタイプのエスニック・セグリゲーションは、これから各地に増えてくるのでしょうが、こうしてたくましく日本に根付いていく姿を見ると、今後、日本は変化していくのだろうな、とひしひしと感じます。

 「互いの文化的差異を認め合う」ということは、自己の理解の拡大となり、さらに自己理解の拡大は、他者との意志の疎通をより向上させる、というH・G・ガダマーの「地平の融合」は、私たち日本人に必須な考え方になるのでしょうね。

【その他のエスニック・セグリゲーション】

 ①新大久保(中国、韓国)
 ②高田馬場(ミャンマー)
 ③十条、板橋、赤羽エリア(ネパール、ベトナム)
 ④蕨(クルド)
 ⑤川口(中国)
 ⑥新小岩(ネパール、ベトナム)
 ⑦西葛西(インド)
 ⑧蒲田(ネパール)
 ⑨八潮(パキスタン)
 ⑩日暮里(ベトナム、モンゴル、ミャンマー)
 ⑪竹ノ塚(フィリピン)

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