ワイフの誕生祝いに鰻でも食べようかと、文京区の名店のいくつかを検討しました。有名なのは神田川沿いの「はし本」、すぐ近くの「石ばし」です。いずれも神田川沿いの老舗ですが、はし本は以前に訪れたことがあり、石ばしの鰻が甘めだということから、こんにゃく閻魔にある「わたべ」に行くことにしました。
このうな重をみてください。タレ焼きと白焼きが半分半分なのが注文した「えんま重」というわたべのオリジナルなうな重です。この店は江戸鰻の蒸しが評判の店で、はし本のパリッとした感じと対照的です。
まずは佃煮をつまみにビールを1杯。鰻が焼ける前に店員さんがご飯の量を確認に来ます。300gの重が標準ですが、ワイフは少なめの200gで、私は300gを選びました。
いよいよえんま重の到着です。ここで驚いたのは薬味があることです。名古屋のひつまぶしのように、最後は出汁でいただく方式なのです。えんま重の全体を把握してみましょう。
なぜこのうな重をえんま重と呼ぶのかわかりませんが、地獄の閻魔様は白黒つけるからえんま重はタレ焼きと白焼きが乗っているのではないかと、自説を店員さんに確認してみました。店員さんはご存知ないようです。
白焼きのうな重がこんなに美味しいのかと感動しました。タレ焼きもすっきりした江戸風の味付けで、これは鰻好きにはたまらないオリジナルうな重です。
わたべのすぐ近くにはこんにゃく閻魔という閻魔様を祀った源覚寺があります。お寺のサイトにこんにゃくと閻魔様のつながりは次のように紹介されています。
「閻魔さまは、冥界にあって亡くなった人の生前の罪業を裁断する十王のうち、最も知られているひとりです。源覚寺の閻魔さまの右目部分は割れて黄色く濁っています。それにはこんな言い伝えがあります。
宝暦年代のころ(1751年〜1764年)、眼病を患った老婆が閻魔大王に21日間の祈願を行ったところ、夢の中に大王が現れ「願掛けの満願成就の暁には、私の両目の内、ひとつを貴方に差し上げよう」と言われたそうです。
満願の日に、老婆の目は治りました。以来、大王の右目は盲目となりました。老婆は感謝のしるしとして好物の「こんにゃく」を断ち、それを供えつづけたということです。
このことから、源覚寺の閻魔さまは「こんにゃく閻魔」と呼ばれるようになり、眼病治癒の閻魔さまとして人々の信仰を集めています」
閻魔様 |
たくさんのこんやくがお供物に |
わたべのえんま重はこの閻魔様が命名由来なのでしょう。
えんま重の最後の出汁茶漬けはタレ焼きだけでなく白焼きも最高です。300gの御飯の量でお腹一杯になってしまいましたが、幸せなランチでした。文京区のうなぎの名店わたべのえんま重はオススメです。
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