候補に「レストラン ひらまつ 広尾」などがありましたが、昨年訪れた広尾の「ア・ニュ」(下野昌平さんの広尾「ア・ニュ」)などのように新進気鋭の下野シェフとは違い、ここは伝統的なフレンチの老舗です。フレンチの世界は、絶えず料理法や味のイノベーションが起きています。同じ広尾の「ア・ニュ」とは道路を挟んでいますが、味は対抗しているのだろうか、それともリヨンの「ポール・ボキューズ」のように伝統的なフレンチの味を守っているのだろうかと悩みましたが、同じ老舗の「タテル・ヨシノ」(閉店したタテルヨシノ芝店)も洗練された美味しいレストランだったことを思い出し、「レストラン ひらまつ 広尾」に行くことにしました。
さて、持ち込んだワインは白と赤の2本。
- 白:コルトン・シャルルマーニュ BONNEAU DU NARTRAY(1991)
- 赤:ヴォーヌ・ロマネ「ク
ロ・パラントゥ」1996(ドメーヌ・エマニュエル・ル ジェ) - 乾杯のグラス・シャンパーニュは、ドン・ペリの2000年。
Delice de poireaux au miel d’acacia et au champagne,
creme legere de champignonsポワローのデリス アカシアの香るシャンパン風味マッシュルームの軽いクリームと共に
白ワインの後方に写っているのがそれです。シャンパン風味と上に乗っているマッシュルームのクリームも上品なマッシュルーム風味がしました。
Foie gras de canard au chou frise, jus aux truffes
鴨フォアグラのキャベツ包み トリュフのジューソース
ひらまつの開店当初からあるスペシャリテです。ホームページには、「香ばしくソテーしたフォアグラと風味豊かなトリュフを重ねキャベツで包み、トリュフのジュにコニャックやマデラ酒を加えたトリュフソースで仕上げる一品。」とあります。しかもソースの味わいは当時のままとか。ソースが特に美味しかったです。開店当初からのスペシャリテというのも頷けます。キュートな甘さは、マデラ酒なのでしょうか?蜂蜜が入っているのかも。このソースは、美味しすぎて皿をもってペロぺロと舐めつくしました。というのは嘘ですが、実際舐めたかった位です。フォアグラとトリュフを包んでいるキャベツは、ちりめんキャベツ(別名サボイキャベツ)フランスのサボワというところで改良されたのが由来だそうです。この縮れにソースが絡むのでしょうか?キャベツのしっかりした食感も良かったです。
ナイフを入れると、中からフォアグラの肉汁がジュワッと出てきて、ソースと混ざり、旨さが倍増します...
Bœuf grillé, légumes aux épices, sauce vin rouge au poivre noir
特選和牛ロースの炭火焼 エピスの香りをつけた野菜 黒胡椒風味の赤ワインソース
近頃年のせいか、牛の霜降り肉は脂が多すぎて食べることができず、赤身肉なら何とか食べることができます。ロースという事で悩みましたが、久々に牛をいただいてみました。炭火焼で余分な脂も無くなり、赤身の良質な旨味で、あっという間に平らげました。付け合わせの野菜も、それぞれの味がしっかり出て堅さもちょうど良かったです。
写真は無いですが、チーズもいただきました。これからが旬の、モンドールとエポワスとシェーブル。食後の赤ワインとチーズ、幸せです。
Poire caramelisee et biscuit leger au chocolat accompagnes de glace au caramel sale au sel de Maldon 洋梨のキャラメリゼと軽やかなビスキュイショコラ マルドンの塩を使ったグラスキャラメルと共に
アイスクリームも塩を使っているのでさっぱりと、3種とも甘さ控えめで最後まで苦も無く胃袋の中に入って行きました。 しかし、二人で2本の持ち込みは多すぎました。。最後にはかなり酔ってしまいました。 次回からは、持ち込み1本にすることにしましょう。 「レストラン ひらまつ 広尾」は料理のコースもバランスが取れており、伝統を守りつつ今の時代に合わせた味が楽しめます。 その後、二人でフラフラと西麻布4丁目の「SHOT BAR」(ショット・バーという名前はこの店から生まれた)に立ち寄り、西麻布界隈の情報などを仕入れて帰りました。